4月から一部役員が変更となりましたが、新執行部になっても、運動を停滞させることなく、さらに前進させていきたいと思っています。そのためにも、今まで以上に県本部と単組との連携強化、県本部役職員と単組役職員や組合役職員と組合員の信頼関係を強化し、組合員の期待に応えられる運動を進めていきたいと考えていますので、みなさんのご協力をお願いします。さて、今年も組合運動を進めるにあたって、多くの課題が山積しています。

　まずは、賃金・労働条件改善の課題です。今年の春闘は物価高に負けない賃上げの定着等が焦点となっており、３月14日に発表された連合の初回集計結果では、２年連続で５％を超える高い賃金改定率となっています。私たちの賃金改善については、昨年以上のプラス勧告にむけた人事院や人事委員会に対する取り組みは当然ですが、昨年の夏に勧告された「社会と公務の変化に応じた給与制度の整備」、いわゆる給与制度のアップデート、とくに支給割合の変更が重要だと思っています。地域手当の引き上げとなった自治体においては、段階的ではなく早期の完全実施およびさらなる引き上げを求めていく必要がありますし、地域手当の引き下げとなった自治体においては、さらなる地域手当の引き下げ阻止や、昇給や昇格の制度の運用改善により、賃金水準を回復・改善する取り組みを強化する必要があります。また、勧告において賃金改定率の低い中高齢層については、給与制度の運用改善をめざして、さらなる取り組みの強化が必要だと思っています。県本部としましては、月例給および給与総額引き上げ、中高齢層を含めたすべての世代のモチベーション向上につながることを基本に取り組みを進めていきますので、組合員のみなさんのご協力をお願いします。

　続いて、人員確保の課題です。多くの単組において人員不足が最大の課題となっており、恒常的な人員不足が長時間労働を慢性化させ、病気による休職者や離職者の増加に拍車をかけているだけではなく、公務員への就職希望者の減少にもつながっており、この悪循環を改善する必要があります。民間企業の初任給が30万円を超えるというような報道が多数あるなか、公務員の初任給は20万円程度であり、賃金では太刀打ちできない状況となっています。各自治体においては、試験の早期化や試験回数を増やす等の対策を行っていますが、目に見える効果は表れていません。少子化の影響もあり、公務員への希望者の減少が続いていますが、賃金の改善だけでなく、職場環境の改善等により、若い人たちが働きたくなるような、そして、今働いている人たちがやりがいをもって最後まで働き続けられる魅力ある職場を実現することとあわせて、さらなる人員確保の取り組みの強化をお願いします。

　次に政治闘争です。国政においては、昨年10月の衆議院議員選挙の結果により、衆議院では自公政権が少数与党となったことから、これまでの独裁的な政権運営から、国会での議論をふまえ、一定は野党の意見を受け入れる政権運営に変わってきています。ただ、自民党のいわゆる裏金問題や旧統一教会問題は何も明らかになっていませんし、相変わらず、労働者よりも経営者を優先する政策を続けており、実質賃金はマイナスが続いています。やはり、私たち労働者の意見を政策に反映するとともに、地方公共サービスの充実を実現させるためには政権交代が必要であり、そのためにも7月の参議院議員選挙は近年では最も重要な選挙になると思っています。全国比例区の組織内参議院議員の「岸まきこ」さんは、公共サービスに従事する私たち自治労組合員にとって、なくてはならない存在です。マイナンバーカードの問題や地方自治法・給与法の改正等において、国会で現場の課題を発言し続けてきました。これにより改善できた課題もあり、組合運動の前進につながっています。引き続き、私たちのために国会で「岸まきこ」さんに活躍してもらう必要があります。また、三重県選挙区の候補者については、前県議会議員（桑名市・桑名郡）の「小島とも子」さんが立候補を予定しています。「小島とも子」さんは元教員で、労働組合の役員もしていましたので、労働者や労働組合のことは熟知していますし、人間的にも素晴らしい方です。ただ、桑名以外の方にはほとんど無名であり、非常に厳しい選挙になると思いますので、ぜひ「岸まきこ」さんとあわせて「小島とも子」さんの支持拡大についても、組合員のみなさんの最大限のご協力をお願いします。

　まだまだこの他にも、ジェンダー平等の推進、役職定年者や再任用職員の組織化を含めた組織拡大の課題、団体生命共済の推進等、多くの課題がありますが、県本部・単組・組合員が課題を共有し、団結を強化して運動に取り組むことで、必ず克服できると思っていますので、引き続き県本部に結集していただいてともにがんばりましょう。

 

2025年４月